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放射線障害に限らず,通常の体細胞では,DNA損傷が蓄積した結果としてがんが生じます(発がん).つまり生物作用だけを見れば,放射線は発がん物質(のように振る舞う物)として働きます.また,放射線が生殖細胞のDNAを損傷し,子孫に引き継がれて,何らかの遺伝性疾患などの影響を生み出す可能性もあり,これを遺伝的影響と呼びます.低線量被ばくによって人体に生じる影響は,発がんと遺伝的影響という,どちらもDNAの損傷に由来した「確率的影響」になります.
遺伝的影響については,原爆被爆者の子どもには遺伝性疾患が生じるという風説から,結婚を避けられるといった差別が行われたという悲惨な歴史があります.しかし,被爆者の詳細な追跡調査から遺伝的影響は見られなかったことが分かっています.これはチェルノブイリについての追跡調査でも同じ結果が得られています.現在までに,ヒトにおいて,遺伝的影響が確かめられたことはありません.
Posted on March 17, 2011 via scrap book
Source: d.hatena.ne.jp